西郷隆盛、幕末・維新史、薩摩藩に関する話題など、幅広く書き込んでいます
 前回は話がそれて紅茶やコーヒーの話になりましたが、今回の鹿児島旅での私のメインは、鹿児島県歴史資料センター黎明館で開催されていた企画展『幕末薩摩外交-情報収集の担い手たち-』を見学することでした。
 味のとんかつ丸一で美味しいとんかつを食べた後、市バスを利用し、急いで黎明館に戻った私は、『青少年「薩長同盟」フォーラム』が始まる少し前に、まずは駆け足で企画展『幕末薩摩外交』をざっと見学しました。

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 平成28年9月7日(水)付けのブログ「週末は歴史漬け②-薩長同盟論の現在-」でも書きましたが、今回の企画展『幕末薩摩外交』の一番の目玉として展示されていたのが、近衛家の別邸で、薩摩藩家老の小松帯刀が宿舎としていた「御花畑」の絵図です。

 再掲しますが、この「御花畑」の研究に先鞭を付けたのは、鹿児島出身の歴史作家・桐野作人先生です。
 2016年8月8日付けの「さつま人国誌」(第421回)によると、桐野先生は随分以前から「御花畑」があった場所を探されており、2008年、薩摩藩士であった葛城彦一の伝記『薩藩維新秘史 葛城彦一伝』の中に、「近衛家室町頭之御花畠御屋敷」という記述を発見し、御花畑が「室町頭」にあったことを突き止められたのを皮切りに、歴史地理学者・中村武生先生の調査結果などが加わり、「御花畑」の研究は一気に加速して進みました。

 そして、極め付けだったのが、今年の平成28(2016)年1月、鹿児島県歴史資料センター黎明館所蔵の「玉里島津家史料」から、この「御花畑」の絵図が発見されたことでした。
 この絵図の四方には、場所の特定できる書き込みがあったことから、これにより御花畑の位置が正確に判明するに至りました。(中村武生先生の比定では、御花畑は「鞍馬口通室町東入ル小山町」ということです)
 事の次第は以上のような形ですが、では、なぜこの御花畑が重要なのかと言いますと、この場所が、小松帯刀、西郷隆盛、木戸孝允、坂本龍馬らが一堂に会した、薩長同盟締結の場であったと考えられるからです。

 企画展『幕末薩摩外交』では、入口を入るとすぐに、「御花畑」の絵図の展示があり、この展示会の目玉展示であることが一目瞭然で分かりました。
 さすがは近衛家の別邸であった屋敷です。絵図からも、その屋敷の壮大さが分かります。
 前述のとおり、この御花畑は小松帯刀が宿所としていた屋敷ですが、国許の薩摩から藩主や上級層の人たちが上京して来た際には、その宿舎ともなっていたことから、準公邸(藩邸)の役割を兼ねていた屋敷と言えます。
 この御花畑に、長州からやって来た木戸孝允一行が滞在し、「薩長同盟」という、歴史を転換するような大きな盟約が結ばれたのですから、絵図を見ているだけで、様々な想像が膨らんできますね。

 『青少年「薩長同盟」フォーラム』終了後、この企画展を担当された黎明館の町田学芸員による展示解説が開催され、私もそれに参加したのですが、今回の『幕末薩摩外交』は、いつもの企画展以上に、展示史料がとても充実していたように感じました。
 展示史料のほとんどは、「玉里島津家史料」からのものでしたが、今回、幸いなことに重要文化財に指定されている、「大久保利通関係資料(慶應2(1866)年4月1日付け、大久保利通宛て小松帯刀書簡)」も見ることが出来ました。

 文部科学省(文化庁)が定めている「国宝・重要文化財の公開に関する取扱要項の制定について」によると、国宝及び重要文化財は、「原則として公開回数は年間二回以内とし、公開日数は延べ六〇日以内とする」と定められているため、会期が二ヶ月以上にも及ぶ長い展示会では、会期中、重要文化財をずっと展示することができません。
 そのため、今回の『幕末薩摩外交』では、大久保利通関係資料は二回の期間に分けて展示されていたのですが、ちょうど私が見学した8月11日(木)は、第二回目の展示初日でしたので、とてもラッキーでした。前日であったら、見られなかったわけですからね。

 また、余談ですが、黎明館の町田学芸員は、ほんとお話が上手な方だな、と思いました。
 展示解説に参加された方の中には、おそらく幕末史にそれほど詳しく無い方もおられたと思うのですが、そんな人たちにも分かりやすく、そして丁寧に、薩摩藩の幕末史の流れを簡潔にお話されていましたので、感心と言うと、何だか上から目線で恐縮ですが、とても感動しました。

 これまで5回に渡り、今年の鹿児島旅行のことを書いてきましたが、今回の鹿児島旅も大変充実したものになりました。
 鹿児島は何度訪れても良いですね。
 鹿児島の地に居るだけでも何だかワクワクしますが、訪れる度に新たな発見があります。
 2018年には西郷隆盛が主役となるNHK大河ドラマも放送されますので、これまで以上に一層鹿児島にスポットライトが当たるのではないでしょうか。
 まだ鹿児島に足を運ばれたことの無い方には、是非一度、鹿児島を訪れて、西郷や大久保、そして幕末・維新史にゆかりの土地を巡って頂きたいな、と率直にそう思います。

 そうそう、旅の最後は、やはり鹿児島グルメで締めましょう。
 鹿児島から宮崎への帰り道、私の大好きな「吹上庵」に寄り、「黒豚つけそば(900円)」を食べて帰りました。
 このお蕎麦、つけ出汁とのバランスが最高なので、是非一度ご賞味あれ!

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吹上庵の「黒豚つけそば」(900円)

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【2016/10/27 18:30】 | 旅行
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